アセンダントは容貌を表さない! 古典で知る、ハウスの本当の意味

ハウスの古典的解釈について。プライベートブログでメモしていた件のまとめです。


アセンダント星座は「容貌」ではなく個人の基礎性格、本質

初級講座で書いた通り、私はアセンダント星座(サイン)が本人の基礎性格を表していると考える者です。理由はこちら。

【参考】西洋占星術初級講座(6) ASC・月・太陽で性格と課題を読む


上記事に書いたことの繰り返しになりますが、一般の占星術テキストには

「アセンダント星座は容貌を表す」

「第一印象。見た目」

と書かれていますね。

でも、事実としてアセンダント星座らしい容貌を持つ人はほとんどいないのではないでしょうか?


私の鑑定経験ではアセンダント星座らしい容貌の人と会ったことがありませんし、現実に出生時間が分かっている著名人たちを眺めていてもアセンダント星座通りの顔の人を見たことがありません。

※ASCが星座後半度数で、第12ハウスを多く占める星座=ASC星座の方を除く。以降で説明します


見た目の印象を占いたいなら、第12ハウスを観ること

では、見た目の印象を知りたい場合はホロスコープのどこを観れば良いのでしょうか?


答えは第12ハウスです。

第12ハウスを多く占める星座がその人の見た目印象を表していることがほとんどです。また、第12ハウスに入る惑星・感受点も関係しています。

他人(あまり親しくない人)が自分の見た目だけでどんな印象を抱くか、ビジネスの相手方などにどのような印象を与えがちか、知りたければ第12ハウスを観察すると良いでしょう。


ただし第12ハウスで分かることは、偏見を含んだある種のレッテル貼りです。


レッテルとは……

人は親しくない他者をぱっと見だけでカテゴライズ(分類)しています。たとえば、

【例】

 体が細い=神経質

 筋肉体型=知性が低い

等々。

第12ハウスはこのような偏見のレッテル貼りに関わります。

噂されやすい事柄や陰口もここに表れるので、観察してみてください。


本質個性はあくまでもアセンダントに表れます。優れた面接官のように他者の本質を見抜く能力の高い人なら、第一印象からアセンダントの個性を見抜いてしまうでしょう。


なお、第12ハウスで見た目印象を占うのは私独自のやり方です。

他の場で言うと「そんな占い方は絶対にあり得ない! 間違ってる!」と怒られると思いますので気を付けてください。

(ASC水瓶座らしく独自好きな筆者。故にこのサイトで書いていることはほとんど現代の主流派に反する占い方です。SNSなどネットで語る場合は、文責としても筆者の氏名「吉野圭」とURLを書き込んでくださいね)


私は自分で鑑定していて、以前からアセンダント星座の一つ前――つまり12ハウスの星座がその人の容貌をよく表していることが多いと気付いていました。

後に、古代の占星術では12ハウスが「容貌を表す」とされていたことを知り、自分の感覚が間違っていなかったと確信したものです。



古代の占星術、東洋に原型を遺したハウス解釈

“古代の占星術では~”について、詳しい解説。


初級講座でも書いた通り現代の西洋占星術は商業的な理由によって歪められ、かなり古典から離れています。


もちろん古典だけが正しいわけではありませんので、もし当たるなら新しい手法が生まれてくるのは歓迎ですが、商業的な理由で変えられた部分だけは誤りだと認識しておく必要があるでしょう。

なぜなら利己的な都合で変えた占いは当たらないから。あるいは、当たると見せかけて人を誤った方向へ導いてしまうからです。そのような商業占いには、占い師を儲けさせる以外に価値はありません。


占いに価値を持たせるためには商業主義が無縁だった古典時代へ、少し時間を遡らせる必要があります。

“古典”と言ってもどこまで遡るかは微妙なのですが。

専門家たちは今、「古代にハウスは無かった。そもそも獣帯=星座なども無かった」と主張していますので紀元前まで遡る必要はないのかもしれません。

(今の占星学者たちは太陽中心に歴史を書き換えただけでは飽き足らず、ついに星座さえも無かったことにするつもりのようです。私は紀元前から獣帯もハウスもあったと考えていますが、考古学者ではないから裏付けのしようがありません)

少なくとも商業主義が始まる近代以前、神秘主義者たちの秘儀だった頃の手法へ遡って観察すると良いでしょう。


近代以前の占星術を知るには、東洋占星術を見るのが近道です。文化は離れた場所で古代のままパック保存されていることが多いからです。


西洋の占星術は古代、インド~中国へ輸入されました。インドや中国では独自の改変が行われましたが、ベースの解釈には原典が反映され保存されているようです。

特に注目すべきは「七政」という東洋占星術

こちらは古代中国で最も早く、ホロスコープを用いた西洋占星術を直輸入して造られた占いと思われます※。七政の占い方は西洋占星術と完全に同じではありませんが、以下のハウス解釈に古代西洋占星術の知識が反映、保存されています。


【中国占星術、七政の解釈】

命宮(1ハウス):才能や本質(基礎性格)など、あなた自身について

財帛宮(2):財運

兄弟宮(3):兄弟姉妹・友人との関係

田宅宮または父母宮(4):不動産、両親との関係

男女宮または子女宮(5):子供

奴僕宮(6):同僚、目下の人との関係

夫妻宮(7):恋愛、結婚、配偶者

疾厄宮(8):病気

遷移宮(9):旅行、引越し

官禄宮(10):職業、地位・名誉に関すること

福徳宮(11):幸運、性質、精神的な喜び

相貌宮(12):外見や性格(印象)

http://www.nifty.com/eichi/info/senjyutu.htmlより引用。( )内は当ブログ筆者による補足


【参考図】七政四余盤(引用元は上に同じ)

この東洋で保存パックされていた古典ハウス解釈によって、現代の西洋占星術ハウス解釈は古代とほとんど同じだと分かるでしょう。


第6ハウス「苦役・労働」、第10ハウス「使命」、第8ハウス「死・遺産相続」とする現代と若干違うところがありますが、自然な変化の範疇と思います。これらのハウスについては現代でも上のように解釈する場合があります。


いっぽう、第1ハウスと第12ハウスは極端に作り変えられていることが分かると思います。

これは自然な発展による解釈の進化とは言い難いでしょう。

恐らく誰かが太陽を「本人自身」ということにしたかったので、上昇宮(アセンダント星座)から「才能や本質など、あなた自身について」との解釈を奪い、その代わりに第12ハウスのものだった「相貌、外見」をアセンダントへ与えたのだと推測されます。


※古代で最も早く西洋占星術が反映された占いは「宿曜占星術」ですが、それはインドで簡略化したうえでの間接的な輸入でした。シルクロード往来が盛んになった時代に作られた「七政」は西から直輸入した占星術を参考にしたと思われます。宿曜占星術と掛け合わせるなど、中国人らしくかなり煩雑に(笑)改変されていますが、ハウスの基本解釈は原典通りのようです。


【参考】 この件について、以前ブログでご質問の回答として書いた記事『占星術ハウスの意味、現代と古典の違い』


★続き。星座ごとの解釈 >>【見た目・他人に与えがちな印象】ASCではなく第12ハウスで知る

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吉野圭 -Yoshino Kei-

専業の占星術師ではありません。退行催眠で得た前世記憶をもとに、占星術で前世を照合する方法を調べています。詳しくは「このサイトについて」にて。著書は小説『我傍に立つ』『僕が見つけた前世』他 amazon出版中。