世界各国、「輪廻転生」の考え方(2)

最初のページから読む


キリスト教と転生思想

西洋の生まれ変わり思想、と聞くと違和感を覚える方も多いはずです。


一般に西洋人は「生まれ変わり」を信じないというイメージがあります。

しかしこれは実は西洋で信者数が多いキリスト教の教義において、転生を信じることが禁じられているからです。

その教義はキリストの死後かなりの年月を経てから教会の会議で決定されたものです。もともとキリスト自身は転生思想の信奉者だったという噂もあるようです。

⇒Google検索


転生を信じることが禁止された理由については、

「転生による自己救済を許してしまうと、教会に金を払ってくれなくなるから=教会の権威付け・利得のため」

という説が大勢のようです。以下引用

 実は、初期のキリスト教では輪廻転生が信じられており、『聖書』にも書かれていたといわれております。西暦五五三年にコンスタンチノーブルで開かれた宗教会議で、輪廻転生が否定され、その部分が『聖書』から削除されたということです。
 その理由は、本来キリストは「一人一人が自分の運命に責任がある」とし「神のみが人を裁ける」と説いたのに対し、人の運命は教会の支配下にある、という教えに変質させるためだったともいわれています。
 この会議を契機に、教会は圧倒的な権力を持つようになり、社会に対する支配力を強めました。同時に、キリスト教は初期の純粋性を失い、腐敗と堕落の道を歩みはじめたのです。


※http://www.eonet.ne.jp/~eternity/sub8.html様にて、「あの世の科学」というサイトから引用されたそうです

なんて話を掲載すると信者の方に命を狙われそうで恐ろしいですが。

宗教戦争お断り。当サイトは信教の自由が保障された日本国の法令に保護されています


もちろん異論もあるようです。削除されたという話の史料は厳密には残っていない。つまり意図的に削除されたのか、単に転生について教えた外伝が教義に入れられなかっただけなのかは誰にも分からないのだということです。


いずれにしろ、キリスト教が「異端」と呼んで憎悪する外伝の中に転生の教えがあったということは信者の方でも理解されている歴史的事実のようです。

キリスト教信者の方々の転生思想に対する嫌悪・憎悪は、我々外部の人間の想像を越えます。

映画『アバター』が生まれ変わりを連想させるとしてキリスト教信者たちからの激しい抗議に遭ったのは記憶に新しいところです。



ギリシャの転生思想

輪廻転生思想がキリスト教の教義から削除されたのかどうか、そんなことは信者でもない我々には関わりのないことだし、あまり興味を持てません。論争は信者の方同士だけでお願いします。


それはともかく。

転生を頑なに否定するキリスト教の教義は、人類の歴史から見ればまだとても新しいもので、転生を信じてきた人類全体の数と比べても特殊であることは事実です。


インドやエジプトなど数多くの古代文明で生まれ変わり現象が信じられていたことから、もともと人類は自然に転生を信じる性質があったと言えます。

もちろん西欧にも、生まれ変わりを信じる思想がごく自然に存在していました。

事実として古代ギリシャ哲学、特にピタゴラス派は明確に転生思想を信奉しており、この流れを汲む哲学者たちも生まれ変わりを当然のこととして信じていました。


ソクラテスが処刑される前夜、霊魂は永遠不滅であり私はまた転生するのだから死を悲しむ必要はない、と言って弟子たちを慰めた話はあまりにも有名です。

ソクラテスの弟子であるプラトンたちはもちろん転生信奉者であったし、その思想を受け継ぐ神秘主義者たちは現代に至るまで西欧に存在し続けてきました。一時期キリスト教に弾圧されて処刑されたので地下に潜ったようですが、近代ではまた表で語り始めています。


「輪廻転生思想は未開の地のバカな東洋人だけが信じているもの、賢い西洋人はいまだかつて誰も信じたことのない特殊な思想」

というのは西洋人が東洋人を見下すためについている大嘘ですのでそこだけご注意を。


転生をそのまま素直に受け止め、真面目に研究してきたのはむしろ西洋人のほうです。

「真我」だの「宇宙原理の循環」だのと、曖昧模糊とした高尚な概念に手を出してしまった東洋の輪廻思想より、西洋の転生に対する考え方は遥かにシンプルで現実的です。


したがって、「個人の魂が他の肉体に宿って生まれ変わる」という純粋な転生思想の正統継承者は、ギリシャ系哲学を受け継ぐ西洋人たちだと言えるでしょう。

(なお当サイトで使う「前世」「転生」という言葉は、このギリシャ系と同じシンプルな意味であることはトップページで書いた通りです)


次ページへ続く

お読みいただきありがとうございます。この記事を気に入っていただけたらクリックお願いします。⇒ランキング

吉野圭 -Yoshino Kei-

専業の占星術師ではありません。退行催眠で得た前世記憶をもとに、占星術で前世を照合する方法を調べています。詳しくは「このサイトについて」にて。著書は小説『我傍に立つ』『僕が見つけた前世』他 amazon出版中。