西洋占星術初級講座(9) パーソナルプラネットを読む

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パーソナルプラネットとは

この講座では、性格の基礎や人生のターニングポイントとなる主要な感受点から先にご紹介してきました。

普通の占星術教室で先に教わるはずの、「水星・金星・火星」という動きの速い惑星をあえて後回しにしています。


動きの速い惑星は個人的な出来事に関わることから「パーソナルプラネット」と呼ばれます。

(本来、水星・金星・火星に月と太陽を含めて「パーソナルプラネット」と呼びます)


これら動きの速い惑星は決して無視すべきものではないのですが、初心者の方に先に教えてしまうと強く囚われ過ぎてしまう傾向があるようです。 おそらく「パーソナル」と呼ばれるだけに身近な要素で、日常的に実感しやすいためでしょう。


しかし二十歳以上の大人の方が、水星や金星などに囚われ過ぎることは好ましくありません。いつまでも思春期の子のように身近な世界に囚われていると人生の大きな目標を見失ってしまいます。

そこで二十歳以上の方のホロスコープ解読においては、あまり水星や金星を強調し過ぎないほうが良いと考えられます。

次の通り、占いたい事柄に応じて分析するのが望ましいでしょう。



水星で読み取るべきこと

水星の軌道周期は約88日。約28日である月の次に動きの速い惑星です。


地球に最も近い月は前世~幼年期に関わるため、今世の人格形成にも深い影響を及ぼします。

その次に速い水星は少年少女期に該当します。

惑星年齢域という考え方によれば8歳~15歳頃です。

ちょうど小学生から中学生の年齢です。人はその時期、初歩的な対人関係を学びます。また積極的に情報を仕入れ、学習を始める時期でもあります。

このため水星で性格を読み取ることはできませんが、基本的なコミュニケーション能力や学習の癖は読み取ることができます。

具体的に言えば言語能力、IT系の能力は特にはっきりと水星に表れるようです。

また場合によって旅行運を表わすこともあります。

もちろん年齢域として、8歳~15歳期の運勢を見ることにも適しています。年齢域と見て運勢を読む場合はハウス・アスペクトを考慮するとともに、度数を読むようにしてください(運勢の読み方は別の機会に書きます)。


なお水星は学習に関わることから、よく「知力そのもの」と誤解されていますが、水星だけで知的能力の高低を読み取ることは不可能です。

知性の傾向はやはり、性格から来る思考パターンや職業適性と切り離せないものです。アセンダントやMCなどを分析して判断すべきことでしょう。

水星が表すのはあくまでも他者との繋がりに使うための表現能力、情報処理能力です。


各サインごとに水星の読み方を例として書いておきます。

これは解釈例に過ぎないので囚われ過ぎないでください。アスペクトや度数によって若干、変わります。

⇒水星のサイン解釈



金星で読み取るべきこと

金星の軌道周期は約225日(7.5ケ月)です。

惑星年齢域は16歳~25歳頃。つまり思春期から結婚前の恋愛期を表します。誰もが異性を意識する時期です。


このため金星を見ると恋愛運や、愛情の表現方法を読み取ることができます。

特に男性にとって金星は「理想の女性像」を表わします。ただ残念ながら金星は「理想の結婚相手」とは異なることにご注意ください。男性にとっての理想的な結婚相手は、月に表れます。


恋愛運以外にも、金星は幸運そのものを表わす惑星です。

大きな意味での「恩寵」を表わすのは木星ですが、金星は身近な「幸運」。人のサポートを得ることや、金運を表わすこともあります。 進行図や経過図で運勢を見る時には、オーソドックスな占い方で「ラッキーな出来事を惹き起こす星」として読みます。

金星との良好なアスペクトがある場合その感受点は支援を受け、力を持ちます。

他に、金星は芸術性や悦楽を表します。たとえばアセンダントや太陽など重要な感受点に金星が重なる場合(さらに水星座が強い場合はなおさら)、相当な芸術の才能を持つ人であると推測できます。MCと重なる場合は金銭的な豊かさにも恵まれるでしょう。


金星では例として、「恋愛の形」ということでサインとの関係を読んでみます。

これも解釈例に過ぎませんから囚われ過ぎませんように。アスペクト・度数を考慮してください。

⇒金星のサイン解釈



火星で読み取るべきこと

火星の軌道周期は約688日(約1年11ケ月)。

惑星年齢域は36歳~45歳頃ですが、成人後は誰もが同じ年齢で同じイベントを迎えるわけではないので緩やかに考えてください。太陽をオーバーラップさせて両方で考えることをお勧めします。


火星は古来、土星と同じように「凶星」とされてきた惑星です。

土星は大きな意味での凶事「後戻りできない挫折」等を表わしますが、火星はもう少し身近で現実的な凶事を意味します。火星が起こす出来事は、大人としてワンランクアップするための「試練」と捉えることができます。


ただし出生図に予め仕掛けられた運命によっては火星が決定的な事件を惹き起こすことがあります。

これは火星が活発なエネルギーを持つ惑星であり、運命を実行させるトリガー(引き金)となりやすいからです。決して火星が凶事そのものを運んでくるわけではありません。

逆に鬱屈した状況を打開するきっかけとして火星が重要な役割をすることもあります。つまり火星は起爆剤のようなもの。危険な火薬は使い方によっては身を滅ぼすが、有効に用いることもできる。「火星は使いよう」と言えるでしょう。ただしどのように使うかは、出生前に予め計画されているのですが。


他に女性の場合、恋愛における「理想の男性像」として読むこともできます。

ただしこれも男性にとっての金星と同じように「理想の結婚相手」ではないので注意してください。女性の理想の結婚相手は、太陽を見るのが一般的です。


ここでも例としてサインと火星の関係を読んでみます。

出生図の火星からは、目標に向かう際の燃料がどのようなものか読み取ることができます。あくまでも火星は燃料であり目標そのものではないことに気を付けてください。

⇒火星のサイン解釈



吉野圭 著 http://fo.kslabo.work/


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吉野圭 -Yoshino Kei-

専業の占星術師ではありません。退行催眠で得た前世記憶をもとに、占星術で前世を照合する方法を調べています。詳しくは「このサイトについて」にて。著書は小説『我傍に立つ』『僕が見つけた前世』他 amazon出版中。