西洋占星術初級講座(7) MCで人生目標と適職を読む

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MCで人生目標を読む

前ページでASC(アセンダント)、月、太陽と重要な感受点の入るサインを読みました。

他にも重要な感受点はありますが、人生の流れを大きくつかむという意味で特に重要なMCから先にご紹介します。


MCはホロスコープの「天頂」に当たる感受点です。現実には天頂ではなく子午線と黄道が交わる南の点ですが、ホロスコープを読む場合には「最も高い位置にある点」と考えます。

(読み方は「エムシー」が一般的で、これは「Medium Coeli/メデウムコエリ」の略です)


「最も高い位置にある」ということは、つまりホロスコープという人生計画書の目標がここに表れると言えます。

ASCからジャンプした魂は太陽を燃料としてさらに高く飛び、最も高い位置にあるMCを目指します。

このため、MCは「理想」であり「人生目標」であり、「果たすべき使命」とも言えるのです。


もう少しMCを詳しく見ると、MCはホロスコープを四分割した最上部、社会性の極まりを示しています。このことから、社会的に成熟した人間となった後に初めてMCが実現するのだと分かります。

それぞれの人が与えられた寿命のなかで役割を果たすことになるので、MCが実現する年齢は一概に言えないのですが、現代は45歳~50歳以降に実現している人が多いようです。 現代の平均寿命から考えると、その年齢が最も充実する時期と言えるからでしょうか。


MCは大人としての社会生活の中で実現しますから、多くの人の場合、職業を通じて役割を果たすことになると思います。

このため一般的な占星術ではMCをカスプ(境界線)とする第10ハウスを「適職」と読みます。

ただし全ての魂が職業を持つことを「人生目標」としているわけではありません。魂の目標とは、それほど単純ではないのです。


人によっては辛い経験をすることが役割である場合さえあります。家に閉じこもる生活を余儀なくされている人にも、そのことで可能な役割があるはずです。


金持ちになったり有名になる人生だけを「成功」と呼ぶことは、西洋占星術ではあり得ません。世間の「成功」は、魂の計画から見れば「成功」ではない場合もあります。

MCをきちんと読んでいけば、「こうでなければならない」などという定型の人生など存在しないことを思い知らされるはずです。


このように複雑で多様な人生目標を読むためには、MCを度数ごとに解釈するのが正当です。さらにASC・月・太陽との掛け合わせで読むことも必要です。

しかし最初はなかなか難しいので、まずMCのあるサイン(星座)で大まかにイメージしてみてください。MCのサインが得意とする分野が「社会的役割」となり「目標」となるでしょう。


なおMCサインを読み解く際は、世間にある仕事に囚われないことが大切です。

なるべく広い意味の「ライフワーク」・「社会貢献」として読んでください。


【MCサインで読む人生目標 一例】

牡羊座:未開拓の分野を切り拓く

牡牛座:経済発展に貢献する

双子座:組織の高位で役割を果たす

蟹座 :国家や集団に奉仕する

獅子座:芸術で文化発展に寄与する

乙女座:技術力で社会に貢献する

天秤座:人の輪を繋ぎ外交を助ける

蠍座 :多くの人を魅了し率いる

射手座:思想を極め社会に提言する

山羊座:地位を得て社会を治める

水瓶座:新規の思想で社会改革する

魚座 :ボランティアに身を投じる


これらはあくまでも一例なので、くれぐれも参考程度に留めるようお願いします。


ところで生計を立てるという意味での「適職」を知るにはMCや第10ハウスではなく、次に書く第6ハウス(DSC手前)で見たほうが現実的です。

誰もが社会貢献だけで生活出来るとは限らないからです。



第6ハウス(DSCの手前)で適職を読む

「社会的役割」と混同しやすい「適職」についてここで触れておきます。


西洋占星術で「適職」を調べるのは実は難しいと言われていて、様々な占い方が考えられてきました。

上に書いた通り、近年では第10ハウスを「適職」として読むのが主流となっているようです。


確かに、仕事が結果として社会貢献となる人は多いので、第10ハウスで占うのも間違いではないのだと思います。

しかし残念ながら、MCの目標が仕事と一致している人ばかりとは限りません。

人によっては「人生目標」と「仕事」は別物で、対立することさえあります。

現実にも第10ハウスの影響が強いホロスコープの持ち主のほうが、世間的な意味での定職を持つことを嫌がる傾向があるようです。 何故なら第10ハウスが強いと、生計を立てる仕事より社会貢献のほうに強く興味を持つことになるからです。


世間的な意味での仕事とは広い世界への社会貢献ではなく、もう少し個人的な事情での“お勤め”のことです。

そのような意味での「適職」を知るには、少々古典的なやり方なのですが、第6ハウスに入る惑星やサインを読むほうが正解に近くなると考えられます。


第6ハウスは【勤務の室】と呼ばれ、義務としてこなす仕事を表しています。

ハウスを否定する手法を選択された方は、DSCの手前20~30度を目安に読んでみてください。

DSC(ディセンダント)とはホロスコープで見ますと右端の感受点のこと。ASC(アセンダント)の対極、つまり西の地平線と黄道が交わる点です。

DSCは他者と結びつくポイントですから、その手前で社会人の一歩として「仕事」という義務を強いられることになります。


この第6ハウスで「適職」を調べるときは、ハウス(DSC手前)に入る惑星で読みます。

これは世間的な職業カテゴリーで解釈することが可能なので、別記事で例を挙げておきます。


 ⇒第6ハウスの惑星と適職


感受点が2つ以上ある場合は組み合わせで考えます。地球に近い惑星を優先して考えると現実的な適職が判断出来ると思います。また、年齢によって適職が変わることもあります。 (例:第6ハウスに木星と土星のある人→若い頃は営業職に向いていたが、晩年は重役に向くなど)


感受点が全くない場合は、第6ハウスのカスプがあるサイン(またはDSCサインの一つ前のサイン)の支配星で占う方法もあります。支配星については後述します。

ただ、第6ハウスに感受点がないということは世間的な仕事への関心が薄いということも表しているので、支配星で無理に適職を考える必要があるかどうかは疑問です。


第6ハウスに感受点がなく第10ハウスの感受点が多い場合、定職を持たずアルバイトだけで生計を立て、社会貢献活動に熱中するような人生になることがあります。 この場合、第2ハウスに感受点がないとよりその可能性が高まるでしょう。

もし友人や我が子がそのようなホロスコープを持っていたとしても、「就職出来ないかもしれない。どうしよう」などと心配する必要はありません。


たとえ収入が少なくても第10ハウスの目標に生きたなら、本人は幸福なはずです。

「仕事」に生きるか、「社会貢献」に生きるか。他人がとやかく言うことではありませんし、親でも決められないことです。


※補足: 第6ハウスは主に「病」を表します。また、勤務も古代では負債としての労働を意味していたのだと思います。このため狭義では「病などの負担を表す室」と読むのが正しいのですが、義務をこなした結果として病気になる人も現に多くいるわけです。また「人との関わり」を表す第7ハウスの手前にあるのですから、やはり「人生初めて負う義務」としての仕事と読むのは可能でしょう。



カルミネート惑星を読む

MCをご紹介しましたので、カルミネート惑星についてもご説明しておきます。

カルミネート(エレベート)惑星とはMCの最も近くにある惑星のことです。

ハウスで言えば第9~第10にある惑星になりますが、これらのハウスに惑星がない場合はホロスコープ中で最も高い位置にある惑星をカルミネートとします。ただしこの場合、影響力は弱まると考えてください。


カルミネート惑星はホロスコープ全体に影響を及ぼします。

特にMCと近ければ近いほど影響力は強いと考えられます。合(0度~4度程)のアスペクトを形成する場合、非常に強い影響力を持ちますから見過ごさないよう注意が必要です。


カルミネート惑星がホロスコープにどのような影響を与えるのかは、その惑星の性質で読みます。

別記事で参考までに例を挙げますが、特に合の場合は大変影響力が強いため、可能なら惑星の度数ごとに掘り下げた解釈をするべきです。


 ⇒惑星ごとの解釈は別記事にしました


全体に言えることは、カルミネート惑星は地球より遠方であるほうが影響力が強く、自分だけではなく周囲や社会も巻き込む傾向が強まるということです。

海王星や冥王星はまだ発見から年数が浅いため、その影響力は未知数のところがあります。 (冥王星は天文学上の惑星ではなくなりましたが、今のところ占星学では影響ありと判断します)



吉野圭 著 http://fo.kslabo.work/


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吉野圭 -Yoshino Kei-

専業の占星術師ではありません。退行催眠で得た前世記憶をもとに、占星術で前世を照合する方法を調べています。詳しくは「このサイトについて」にて。著書は小説『我傍に立つ』『僕が見つけた前世』他 amazon出版中。