【壁宿】君主を支えた補佐役

へきしゅく/和名:やまめ

前世の人物像「君主を支えた補佐役」


この占いについて 解説・目次


前世のあなた

前世のあなたは他人を支えた人生を送ったでしょう。

国家元首の秘書官。王や女王の世話役。財閥の執事。大企業社長の法務顧問。等々、表舞台に立つ人を陰で支える人生だった可能性が高いです。

典型的な参謀の星、女房役と言われています。どちらかというと女性であったほうが分かりやすく、文字通り夫を支える良き“女房”であったことでしょう。


参謀に向く宿は他に【軫宿】がありますが、【軫】のほうは職域を出ない純粋な作戦家であるのに対し、【壁】は職域を越えてマルチで主人の裏方を勤める相談役、主人お抱えの“事務方”です。現代では「参謀」という言葉はかなり誤解されて使われていますので、「参謀」と言うより「補佐役」と言い換えたほうが現代人にとってのイメージに近いでしょう。

ただし実際、前世で世界各国の「参謀」に相当する役職に就いていた人がこの宿に生まれている可能性は高いと思います。


前世の若い頃は「変わり者」であったために、高い階級に生まれたとしても通常の出世コースを嫌がり家族や集団から疎外されていたでしょう。

出世も望んでいませんでしたが、意外にも地位の高い人物に見初められ、いきなり出世しています。

以来、地位の高い人の補佐役として職務を全うしました。

ところがコミュニケーション下手のために周りとの調整がうまくいかず、主人の死後は理解者を失って孤立してしまいました。さらに自分を犠牲にして何もかも一人で抱え込み、他人を信頼して仕事を任せることをしなかったため、ついには働き過ぎで倒れた可能性があります。

不器用過ぎると批判されるような生き方でしたが、ひたすら他人のために生きた人生は幸福とも言えるはずです。


今世の幼少期~青年期

魂は前世で過ごした人生を今世でも引きずります。

これはボールが転がる様子と似ています。一度加えられたある力の作用は、他の力が加えられない限りそのままボールの転がる軌道に影響を与え続けます。魂も同じで、前世で得た生き方の作用は今世に伝わります。このため魂は直前の過去世で過ごした人生と、どこかしら共通する境遇や性格に生まれるのです。(注意:財力や家族の人数など、全てが完全に同じまま生まれ変わるという意味ではありません。変わらないのは特に、性格です)

このような魂の軌道を変えるためには、生きているうちに行動して別の力の作用を加えることがどうしても必要です。死ぬだけで劇的に性格が変化すること、つまり「別人に生まれ変わる」ことは決してありません。


~ここから下は前世の晩年が、今世の前半に最も自然に影響している場合を例として書きます。人によって前世の影響の表れ方は違いますし、指導霊のアドバイスで大きく環境を変えることもあります。また、前世で計画されていた課題を全うせずに亡くなった方の場合は、前世と同じテーマを始めから生き直すことになります。今の自分がどのような状態で生まれたかを知るためには、ホロスコープ(出生チャート)を詳細に読む必要があります。詳しくは、コラムで書きます。~


壁宿の子は大人しく、臆病に見えます。

いつも他の子の陰に隠れて前へ出ないため、「消極的過ぎる」と叱られることが多いでしょう。

ただ先生からは好まれ、特別扱いされることが多いです。いつの間にか先生の助手のような立場に置かれていることがあるでしょう。他の子に嫉妬され一時期は疎外されますが、基本的に空気を読む能力があるのでたいていは酷いイジメを受けることなく過ごします。

ただ過剰に空気を読み過ぎ、がんじがらめとなり何も出来ない状態にも陥りがちです。


このように集団においては自分を抑えますが、中身は独自な感性を持つ“変人”です。成長してマイペースさが表に出ると堂々「奇人変人」(概ね悪口)の称号を受けます。

隠遁・放浪癖があり、若いうちに引退宣言をして引き篭もったり、海外を放浪する人も多いでしょう。


引き立て運で出世したのは前世ですが、今世でも年上には可愛がられるようです。

仕事における態度はクールなリアリストとされます。解釈上では「本質を見抜く能力があるのに加え慎重・緻密な作戦を立てるに優れ」、「敵に回すと恐ろしい相手」と言われています。ただ壁宿は自分の能力を過小評価する傾向があるため本人は気付いていないことが多いです。

やや悲観主義な傾向があるのは【軫宿】と同じ作戦家の職業病でしょう。

空気を読み過ぎる、の裏を返せば情報を処理する能力が高いということで、だから司令塔の立場では能力が発揮出来ます。ただしトップ向きではありません。目立つことは生来苦手でしょうから、影の立場に徹して良いと思います。

適職は当然に参謀的な役割。秘書官や顧問向きです。組織では企画立案に適します。独自な感性で発明、芸術を目指しても良さそうです。なお文筆の才もあるようです。


絶望的にコミュニケーション下手なところはいずれ必ず足を引っ張ります。

他人に仕事を任せることは苦手でしょう。そこに自己犠牲精神が重なると全て一人で抱え込み破綻します。

ボランティアにはまりやすいのもこの宿の特徴です。身を削らないようご注意を。

おだてに弱いとの暗示もあるので注意が必要です。他人に必要とされることと、騙されて利用されることの区別がついていない場合が多いのだと思います。特に恋愛において尽くし過ぎる傾向があるようです。


今世をどう生きるべきか

来世のあなたの宿はまだ定まっていません。

今世の生き方によって来世も再び今と同じ宿になるか、それとも全く別の宿になるかが決まります。

来世を選ぶのは今世のあなた自身です。


壁宿の人は、身近な人を大切にするよう心がけると良いと思います。

壁宿の解釈には「庶民的」と書かれています。これは壁宿自身が庶民的なわけではなくて、実態は「弱者へ共感するあまり弱者に近付こうとする・庶民の中へ入ろうとする」ということだと思います。

壁宿には魂の歴史において踏みにじられた記憶を持ちます。このため弱者を見ると同情し共鳴することを抑えるのが難しいわけです。だからと言って、身を犠牲にしてボランティアに捧げるのはどうなのでしょうか。

問題は“自己犠牲”の“自己”のなかに家族も含まれていることです。あなたが無理をして倒れたら家族は泣くでしょう。無論、それでもやらねばならない場面は出て来ると思いますが、理解は得るようにしてください。


また、壁宿には「自分を探す旅」に出る人が多いようですので申し上げておきます。

あなたが探しているのは「自分」ではないはずです。本当は「支える対象」・「救うべき対象」なのではないですか。

それは前世あるいは今世の前半で失ったものです。今はもう無い幻を追っているに過ぎないと心得てください。

足元を見つめれば人様のお役に立てる場面はあるはずです。それは身近で些細なことでも充分と私は思います。

これからは少し人に助けてもらうことも覚えつつ、気楽に生きていきましょう。


原典引用

『此の宿に生まれし人、君王の恩寵を承け、男女多く、布施を愛し、天仏を供養し、教典を習学す。性は剛猛にして、人を嫌い、物事に慎密なり。長寿増益を求むるに吉なり。』

出典「文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経」

秘伝 密教宿曜占星術 (エルブックスシリーズ)より再引用


ご注意

この占いは簡易版であり、このページで表現した「前世」の内容は大まかなイメージです。あなたの前世が完全にこの通りであると思い込み過ぎる必要はありません。ご自分の魂の軌跡について、もう少し詳しく知りたい方は「コラム」へ。


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吉野圭 -Yoshino Kei-

専業の占星術師ではありません。退行催眠で得た前世記憶をもとに、占星術で前世を照合する方法を調べています。詳しくは「このサイトについて」にて。著書は小説『我傍に立つ』『僕が見つけた前世』他 amazon出版中。