吉野圭 -Yoshino Kei-

専業の占星術師ではありません。退行催眠で得た前世記憶をもとに、占星術で前世を照合する方法を調べています。詳しくは「このサイトについて」にて。著書は小説『我傍に立つ』『僕が見つけた前世』他 amazon出版中。

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トランジットが当たる人、当たらない人/鑑定のご依頼へ返信

更新のお知らせ。「トランジットが当たる人、当たらない人の違い」に関してプライベートブログで記事を書いています。 ⇒トランジット(運命)を回避するために宗教へ入れ? そんな必要なし。当たる人、当たらない人の違い 「トランジットの運命を避けるために宗教へ入りなさい」と言っていた方がいたので反対意見を書いています。対立する議論に関わるうえ、まとまりのない雑談に過ぎませんので、反発を覚える方もいらっしゃるかもしれません。こういう話題が苦手な方はクリックご注意ください。*もう一点、お知らせ。(レス)先日、「有料で」とのことで占星術鑑定をご依頼くださった方へ、ありがとうございました。せっかくなのですが上記事にも書いております通り、私には本業があって時間がないため現在は鑑定依頼を受けておりません。恐縮ながら、プロで鑑定をされている先生へご依頼くださいますようお願い致します。当ブログ筆者だけが行える特殊な鑑定としては、前世に関わるものだけだと思います(詳細な前世記憶がある人向けのアドバイス等)。それ以外の一般的な将来予測は、プロの先生のほうが時間をかけてじっくり見てくださることでしょう。細密な将来予測には時間が必要で、これは専業でなければ不可能だと思います。

冥王星が水瓶座に入る時代の解釈

5/18テレビ東京で放送されたオカルト的な未来予測について、プライベートブログのほうで雑談を書いていました。オカルト分野ではありがちな、地球の危機と人類滅亡の話です。(こういった話が苦手な方はクリックご注意ください) ⇒『やりすぎ都市伝説外伝 2018春(関スペシャル)』感想。2030年以降の未来予想図1999年、2012年と、「人類滅亡説」ビジネスが横行したためにうんざりしている方も多いと思います。しかし占星術的に見ても、今後の地球に訪れる変化が大規模なものになるだろうことは否定できません。先日、読者様からいただいたメールに「冥王星が水瓶座に入るとファシズムが吹き荒れる、という解釈を本で読んだことがある」とのお話があって興味深く思いました。確かに、水瓶座は公平・平等を表すいっぽう、大きな仕事のために地上の都合を無視する面もあります。このため“全体主義”と解釈できる場合もなきにもあらずです。(現実社会に照らして妥当な場合のみ)上の説を提唱されている占星術の先生は、きっと冥王星の不吉なイメージから暗い社会を想起し「冥王星の水瓶座入り=ファシズム」と解釈したものでしょう。ただ「ファシズム」の発想は少々、前時代的に感じます。「ファシズム」とは1930年頃の蟹座が表す全体主義だったと考えられます。ファシズムは地上人類の社会組織が強固でなければ成立しません。蟹座の組織は密であるため、人々は社会組織に縛られ管理されます。管理されることに中毒してしまう人も多くなります。当然ながらファシズムには支配者を頂点とする階級もなくてはなりません。水瓶座とはもっとフラットで、広い世界を表す星座。地上から足を離して浮かび上がるイメージです。地上世界のことに関わりを持たない星座であるため、水瓶座の時代には階級や組織は無視されるかほとんど機能しなくなると考えられます。組織が無視される時代に、20世紀的な「ファシズム」が実現する余地はありません。(もう少し詳しく書きます)水瓶座の「フラット」はたいてい平等で明るい自由を表します。このため個人のホロスコープで水瓶座が強い場合、明るく気楽な性格や、差別を嫌う公平な個人主義者となることが多くなります。もっと大きな社会や自然で考えた場合(これは計算上で天空を移動する天王星や冥王星で観ますが)、水瓶座が強くなる時代は圧倒の平等が実現しやすくなります。人間社会で言えば、それまでの政権が倒される革命が起きやすくなるでしょう。たとえば前回、冥王星が水瓶座に入る前後には欧米で革命戦争が起きました。この時、個人の自由と人権が大切にされる考え方が生まれています。それはとても水瓶座らしい思想です。※一般的に占星術では惑星が発見される前のことは、その惑星に関わりがないと考えます。でもどうやらそうではないことを表す事象も散見されます。近い将来、冥王星が水瓶座に入ります。正確には2023年からですが、影響力はその前からあり、2030年以降がピークとなります。さらに言えば今回は過去の「冥王星ー水瓶座入り」の時に起きた変革を上回る変化が訪れるように思います。よく、「西暦2000年以降は水瓶座の時代」と言われます。これはスピリチュアルの概念であって西洋占星術ではないのですが、水瓶座の象徴が二重の意味で強くなることは確かだろうと思います。もし地球規模で水瓶座の「フラット」が実現したらどうなるでしょう。その時はもう国家という社会さえ無意味となるのではないでしょうか。小さな人間たちが作った国家や組織が意味を成さなくなるほどの、圧倒の平等さが地上に降り注ぐ。水瓶の水が一気に流れ出て地表を洗うように。――これは水瓶座の神話的なイメージなのですが、不思議と冒頭の「人類滅亡説」を提唱するオカルトマニアたちの考えと一致し、現実味を帯びてきます。神話時代、大洪水が起きてほとんどの生物が押し流されたと伝えられているように、今回もまた生物の淘汰が行われるのかもしれません。あるいは人類が起こす戦争などがあらゆる国家や組織を破壊し尽くしてしまうのか。いずれにしても、現実と占星術の両面から、地上の大変化はもはや避けられないことだと予測できるでしょう。暗い話を書いてしまいましたが、恐れないでください。(恐れて、変な宗教に入信しないでくださいね。宗教団体はあなたを助けてくれません)絶望する必要は全くないのです。冥王星を「死」という不吉さだけで解釈する人は多いのですが、私は「リセット」と解釈しています。リセットは肉体にとっては死ですが、魂にとっては生となります。「リセット」、そして「再生」が近い将来を表すキーワードです。冥王星と水瓶座は、決して暗い事象だけではなく明るい未来をも表しています。明るい未来を手に入れるためには、古い概念にしがみつくことをやめなければなりません。古い概念とは「物質」ばかりにこだわることです。物質は地上のもの。水瓶座はその物質世界から離れることを表します。たとえばオカルトマニアたちが計画しているように、“機械の肉体を得る”ことまでして地上で生き延びようとする態度は水瓶座的ではないと思います。いつまでも物質ばかりにしがみつき、地上の低い位置を這い回っていると、次世代に置いて行かれることになるのかもしれません。

リンク切れ修正のお知らせ

更新停止していたにもかかわらず、たくさんのフォローとご来訪ありがとうございます。先日、閲覧者様から「鬼宿のページへアクセスしようとすると“ページが存在しません”と表示される」とのご連絡をいただきました。確認したところ、『宿曜占星術』目次でのリンクに幾つかこの現象が見られました。ご連絡くださった方、誠にありがとうございました!現在、修正していますが各宿へアクセスできますでしょうか。ご確認ください。⇒宿曜占星術 目次ページ詳しいことを書きますと……どうやら相対パスでリンクしていた箇所がアクセスできなくなっていたようです。相対パスだとAmebaOwndさんのシステムにて、時期によりURLを変更されてしまわれるようで(?たぶん)。このため投稿時にリンク確認をして問題がなくても、しばらく経つとアクセスできなくなってしまうらしい。今回、絶対パスで修正してみました。これでしばらく大丈夫だと思いますが……、またアクセスできなくなったら、お手数ですがご連絡いただけると助かります。涙実はAmebaOwndさんは当サイトのように、ページ数の多い長文サイトだと色々と使いづらい点があります。以前から改善いただけるようリクエストしているのですが、前向きな回答をいただいておりません。これも更新が鈍ってしまう理由です。引っ越しを考えていますが、なかなか作業の時間も取れず。そんなわけで当サイトにはお見苦しいところが多々あると思います。しばらくご迷惑おかけ致します。

ドラゴンヘッドを読む(6)実占補足 月とドラゴンヘッド、読み方の違い

最初のページから読む (2) (3) (4) (5)ここまで長々とドラゴンヘッド&テイルについて考えてきました。鑑定データをベースとして、「現代西洋占星術での読み方はどうやら間違っているらしい」というお話をしてきたのですが、読み方はともかくドラゴンヘッド&テイルが過去世に関わる感受点であることは確かなようです。では古来、「前世を表す」感受点だと言われており、当サイトでも以前から「前世である」と主張してきた月は何であるのか。“ドラゴンヘッドと月、どちらが私の前世? いったい、どちらを見ればいいの?”そう疑問に思われた方は多いと思います。疑問を解くためこのページでは月を見る場合と、ドラゴンヘッドを見る場合の読み方の違いについてご説明していきます。前世と過去世は、イコールとは限らないまず知っていただきたいのは、「前世」と「過去世」は完全に同じ意味の言葉ではないということです。魂はたった一回きり転生するわけではありません。どなたの魂も膨大な数の転生を繰り返しています。その数ある転生のなかで、一つ前の転生だけを「前世」と呼びます。前世を含む全ての転生の総称が、「過去世」です。(この用語の使い方はあくまでも当サイト上の定義なのですが、一般的にもこう表現すれば分かりやすいはずです)そのため人によって、転生記憶は一つ前の「前世」であったり、何回前か分からない遥か昔の「過去世」であったりします。この点、必ず頭に入れておいてください。「前世」と「過去世」の概念をごちゃごちゃに考えると混乱してしまい、ホロスコープのリーディングも正しく行うことができないでしょう。※時間について: 魂の世界に時間はないので、この地上世界の時系列で「過去」「未来」が決まるとは限りません。地上における未来の人生が「過去世」である場合もあると思います。または、「過去世」と「今世」が同時に生まれ、同時代を生きていることもあり得ます。ただその魂の辿ってきた道筋として、カルマのきっかけに近いほうの転生を「過去世」、結果に近いほうの転生を「今世」または「来世」と呼ぶことができます。月は一つ前の過去世である魂の辿ってきた道筋のなかで、今世に最も近い「前」の転生が「前世」。この前世で送った人生が、どうやら出生ホロスコープ上の月という感受点に表現されているようです。 ⇒月(≒宿)で前世を占うページはこちら当サイトで「月が一つ前の過去世を表している」と主張しているのは、筆者自身の裏付けがあるから。筆者は確実に一つ前だという認識のある記憶を持っており、これが月および宿解釈と驚異的に合致していた。しかもその解釈が、自分の今世の幼少期をもほぼ正確に当てていたので、月が前世を表しているという考えに間違いないと思われました。つまりたった一件のデータで述べているだけなのですが、鑑定データ上、他の方々も宿(≒月サイン)解釈と今世幼少期の性格は一致することが裏付けられています。※根本的に選択する暦が間違っていたり、宿計算上の誤差がある人は除きます。参考⇒宿曜占星術が当たらない人へこのことから、やはり月が前世を表していると考えて間違いないと思われます。これは理論上の話です。転生とは別人に変身することではなく、投げたボールがそのまま転がり続けるように同じ流れに乗って再び生まれるだけのことです(前世の地位や財産などの物質的な持ち物は失いますが)。「死ねば人生リセットできる。性格が激変して素晴らしい人格になれる」などと夢見ている人が多いのですが、それは転生について重大な勘違いをしています。残念ながら、輪廻転生も地上人生とルールは同じ。自分で努力もしないのに、ただ死ぬだけでスーパーマンに変身できる、などという都合の良いことはありません。したがって月が幼少期を表しているなら、それは前世晩年の生き方が投影されていると考えるのが妥当なわけです。ドラゴンヘッドは今世と対応する過去世を表すいっぽうドラゴンヘッドは一つ前とは限りません。たくさんある過去世のうち、今世と対応する重要な過去世を示しているようです。前ページで書いた通り、ヘッドはカルマ原因となった過去世。テイルはカルマ解消のために今世で行うべきこと。ネイタルホロスコープには、ヘッド&テイルで債務原因と支払い方法がセットで表されているということになります。親切ですね。実は「前世の記憶を持っている」と仰る方の多くが、一つ前ではなくもっと昔の過去世を思い出しています。何故なら、今世と対応する過去世の記憶を思い出さなければ無意味だからです。多くの方にとって今と対応する転生は前世ではなく、さらに昔の過去世です。魂は一つのカルマについて、何度も繰り返し生まれ変わって解消しています。これは時系列に順番通り解消されていくのではなく、その人生テーマに合ったカルマが提示されることになります。だから今の人生カルマに対応する過去世は、予想外に離れた過去であることがほとんどです。だから当サイトで月(≒宿)の解釈を読んでも、ご自分の過去世記憶と完全に合わないと感じられる方がいるはずと思います。そのような方の場合は、ドラゴンヘッドで読んだほうが記憶と照合しやすくなるはずです。ちなみに今世と対になる過去世の、具体的な出来事はドラゴンヘッドのサビアンシンボルで読むことが可能です。一度ごとの度数で解釈できるサビアンシンボルを読むと、短文で的確に過去世の出来事が表現されていることに驚かされます。過去世の記憶を持つ人はシンボルの詩文だけで「ああ、これはあのことだ」と分かりますから、背筋の寒さを覚えることでしょう。(ただし詩文は隠喩ですから、記憶のない人が詩文から具体的な出来事を推測するのは、なかなか難しいかもしれません)これと違ってドラゴンヘッドのサイン(星座)解釈は大雑把なもの。だから該当の過去世だけではなく、前世を含む他の過去世についても当てはまる箇所が多いはず。このことはたいていの魂が、全ての転生で似たような癖を持ち越し、似たような失敗を繰り返していることを意味しています。たとえば私もそうです。ドラゴンヘッドで表されているカルマは遥か過去に原因があるのですが、サイン解釈に表れている戒めは、一つ前の人生にも当てはまります。長いこと自分の魂の個性は変わっていないし、同じ失敗を繰り返しているのだなと分かります。反省しきりです。記憶がない方のリーディング以上の「記憶がある者」のデータを当てはめていけば、記憶がない方の過去世リーディングもある程度実現できるはず。まとめておくと、●宿、月 → 前世と今世の幼少期●ドラゴンヘッドのサビアンシンボル → 今世と対応する過去世。カルマの原因となった具体的な出来事●ドラゴンヘッドのサイン解釈 → 今世でも引きずっているかもしれない魂の癖。改善方法はテイルのサイン解釈を参考にすることとなります。転生記憶がなくても、たいていの人に宿(≒月)の解釈は役立つでしょう。幼少期から持つ性格の欠点診断や改善策として。また、ヘッドのサイン解釈は無意識的に痛いポイントとなるはずです。ヘッドへ向かうと同じ失敗を繰り返すことになりますので、地位や名誉を得ても魂としては不幸になります。テイルのほうへ向かえば欠点を補うことができ、バランスの取れた人生となります。もしヘッドのサイン解釈にピンと来ず、「テイルサインのほうが今の自分に近い」と感じる方がいるなら、その方は既に順調にカルマ解消のための人生を送られている最中なのだと言えます。つまり、その方の人生の方向性は間違っていないことになります。ただしテイルのほうへ力を注ぎ過ぎている場合は再びバランスが崩れてしまいますから、程々にするようアドバイスが必要かと思います。具体例以上の考えを導き出した例として、筆者のホロスコープ情報と記憶をご提供しています。筆者についてご存知の方はこちらの記事をどうぞ。⇒プライベートブログの記事 『前世、月とドラゴンヘッドへの表れ』吉野圭 著 http://fo.kslabo.work/

ドラゴンヘッドを読む(5)実占編 ヘッドは「納品書」、テイルは「請求書」

最初のページから読む (2) (3) (4)では、いよいよ実占です。前ページまでの推測と体験に基づき、過去世リーディング+今世の生き方指南としてのドラゴンヘッド&テイルの読み方をご紹介していきたいと思います。なおこのページでは便宜上、断定形で書きますのでご了承ください。ドラゴンヘッドは「納品書」、テイルは「請求書」と読む夢のない喩えで申し訳ないですが、現代感覚で分かりやすくするためにこう表現してみることにしました。想像してください。あなたは通信販売で、カード払いにて何かを購入しました。しばらくしてあなたの元へ届けられるのは品物の入ったボックスです。このボックスの中に入っているのは当然ながら、・注文した品物・品物の名称、料金、個数などが書かれた用紙「納品書」(カード払いしたため領収書は銀行の明細に代えます、と書かれているか、納品書と兼)になります。さて、翌月以降の支払い月になるとカード会社から「請求書」が送られてきます。このタイムラグが嫌なものです。忘れた頃に請求書が届くので、どきっとする人もいるはず。カードで細かな日用品を購入する方は、その月に何を購入したか、うろ覚えだと思います。実際に買った品物の料金や購入した店などは、請求書に該当する月の納品書(または明細書)を見て確認するはずです。――これを人生に当てはめますと、納品書が ドラゴンヘッド です。あなたが過去に発注して受け取った品物。そして請求書が ドラゴンテイルです。あなたが過去に購入したものの支払い料金と支払法(振込先等)が書かれています。一気に夢がなくなりますね?(笑)ごめんなさい。でも、これが正しい解釈だし、輪廻転生の現実です。輪廻転生は上の日常的な生活行動を拡大したようなもので、何も神秘的なファンタジーなどはありません。現代人は魂を否定しているために、輪廻転生が空想世界のきらびやかなファンタジーに思えるだけです。(他記事で書きますが、強く魂を否定している人のほうがファンタジーにとり憑かれやすく、危険なのです)私がいつも「生まれ変わりは甘いファンタジーなどではない。夢から醒めてください」と言うのはこういう意味です。インド占星術との照らし合わせ前ページまでで説明した通り、インド占星術ではラーフ(ドラゴンヘッド)を「恵み」と解釈します。これはヘッドに、たとえば「買い物をした」という行動が刻まれていることを意味します。発注した商品を受け取るのは今世かもしれないし、もしかしたら遥か昔に受け取っているかもしれません。おそらくたいていの人が遥か昔に受け取っていて、今世では自分が始めから持っていた才能や環境だと勘違いし、存分に使っているはずです。実はドラゴンヘッドには一つ前の過去世が刻まれているとは限らないのです。人によって一つ前であることもありますが、たいていは数ある過去世のうちの一つです。単に今世で支払うべき義務のある「納品書」を、何を買ったか忘れてしまわないように持って生まれてきただけに過ぎません。そして、ドラゴンテイルはその「納品書」に対応した「請求書」です。かつて自分が起こした行動の、負債はどう解消すべきか。つまり負債を贖うための支払い方法が書いてある、というわけです。だからケートゥ(テイル)がインド占星術では「借り」と表現されているのだと思います。人は「借り」と聞くと恐れて逃げ出そうとするものですが、自分自身が購入した物の支払いをするだけなのですから、何を恐れる必要があるでしょうか? むしろ、請求書から逃げていたら負債が膨らみ、いずれ破綻します。小学生でも分かることです。西洋占星術の解釈は「借金から逃げなさい」と教えている上の喩えを見てくれば、最近の西洋占星術が「テイルから離れろ、逃げろ」「ヘッドを目指して生きていけ」と教えているのはとても恐ろしいことだと分かります。現代西洋占星術の教えを、上の喩えに当てはめて訳してみましょう。「請求書から離れろ、逃げろ。ひたすら買い物を続けて納品書を積み重ねていけ!」……ぞっとしますね。ヘッドとテイルを反転させて解釈してしまったのは罪のない誤りだとは思いますが、言うことを聞いていたら大変なことになってしまいます。今すぐテイル、すなわち請求書から逃げるのをやめましょう。インド占星術で、ラーフ(ヘッド)を「現世的欲望」と解釈し、「ラーフを求め続けても満たされることはない」と教えて特に強く戒めるのはこういう理由からです。逆にケートゥ(テイル)は辛い義務ではあるが、「高い精神性を得るための禁欲」とされるのは、債務を解消するのが未来への幸福の道だからです。もちろん支払いが終われば禁欲し続ける必要はありません。支払い義務のない場所へひたすら払い続けることもまた無意味。このためケートゥもまた凶とされるわけです。ただ、少なくとも請求書が有効である限りは支払い義務を果たさなければなりません。スピラー本は、逆に読むべしでは、具体的にどうすれば負債がなくなるのでしょうか?そのアドバイスを得たいなら、ジャン・スピラーの『前世ソウルリーディング』を逆に読むと良いです。これまで私は彼女を始めとする現代西洋占星術家の誤りを指摘してきましたが、ジャン・スピラーという方は優れた占星術家だと思います。この方は星座の典型的な解釈を極めており、決してぶれることなく忠実な星座解釈に徹していますので、方向性さえ誤っていなければ内容は正しくなるはずです。だから上の本の項目を反対で読むと的確なアドバイスが得られることと思います。例ドラゴンヘッドが山羊座にある人 → 蟹座の項目を読むドラゴンヘッドが第一ハウスにある人 → 第七ハウスの項目を読む(修正。ハウスで読むのは過去世リーディングとして正しいかどうか少し疑問があります。もう一度考えます)本をお持ちでない方は、テイルの星座解釈を徹底して読み込むと良いです。そしてテイルの星座が象徴するものを求めてみることです。そのためには余計な解釈の混ざらない、典型的な星座解釈が必要です。当サイトの星座解釈(初心者の方向けの基本解釈)も参考にしていただくと嬉しく思います。「テイルの星座が象徴するものを目指せ」と言っても、人によって始めは違和感を覚えるかもしれません。何故ならヘッドのほうが実は慣れた振る舞いだからです。そこを目指せと言われたなら心地良いので、つい「そちらが本当」と思ってしまいがちです。また、前にも書いた通りヘッドを目指すと成功しやすいことは事実です。既に自分が経験した分野なのですから当然です。しかし繰り返し忠告しておきますが、現世での成功ばかり求めていると負債が膨れ上がりいずれ破綻します。少し受け入れ難くても、禁欲の目標としてテイルを頭の隅に置いて生きてみてください。筆者もスピラー本を参考として、反対の項目で読んでいます。本当にスピラーは解釈が的確。「まるで霊視能力者」と言われる通り表現も素晴らしいため、癒されます。(参考として筆者を例とし、読み方の見本を書いています。⇒プライベートブログへ)次ページでは補足として、月とドラゴンヘッドの違い、サビアンシンボルの活用の仕方などを書きます。吉野圭 著 http://fo.kslabo.work/※この記事では占星術師の敬称略

ドラゴンヘッドを読む(4)インド占星術の解釈を読み直す

最初のページから読む (2) (3)前ページ(3)で書いた通り、ジャン・スピラーらアメリカの西洋占星術師によるドラゴンヘッド&テイル解釈は、どうやら時間進行が逆だったようです。何故、このような誤りが生じたのか?謎を解くため基本に戻り、インド占星術のヘッド&テイル(ラーフ&ケートゥ)の解釈を読み直してみましょう。西洋人にとっての罪と恩恵ドラゴンヘッド&テイルにまつわる神話と、この感受点がどちらも「凶」として解釈されることは冒頭に書きました。同じ「凶」でもヘッドとテイルで意味合いは少し違い、それぞれ次のように解釈されます。ドラゴンヘッド(ラーフ): 過去世カルマの報いドラゴンテイル(ケートゥ): 過去世カルマの借りいかにも東洋的、シンボリックで意味が分かりづらい解釈です。少しは仏教に馴染んでいる日本人ですら理解することが難しいですね。近代の西洋人が初めてこの解釈に触れたとき、「???」と頭の中を大量のクエスチョンマークが駆け巡ったことは想像に難くありません。それでおそらく翻訳者は西洋人に分かりやすくするため、「報い」を「キリスト教的な福音(恵み)」「借り」を「キリスト教的な罪業(要、贖い)」と翻訳して伝えたのでしょう。おそらく、ここが誤りの出発点です。西洋人にとって、「報い」は必ず未来でなければなりません。何故ならそれは、人間が過去の罪を贖(あがな)った結果として神様が下さるものだからです。このため西洋人は「テイル=過去の罪」、「ヘッド=未来のご褒美」と解釈したのだと思います。(意識して宗教に従ったというよりは、幼い頃からの刷り込み教育で無意識的にそう解釈したのだろうと思います。スピラーたち神秘主義者が宗教に縛られているのであれば、異教徒の思想として憎まれる「輪廻転生」など認めるはずがないので)人間の一般的な心理としても、「悪いことは過去」「良いことは未来」なのだと考えたほうが精神衛生に良いことは確かです。未来に良いことが待っていると考えれば心が前向きになるでしょう。西洋占星術におけるヘッド&テイルの時間進行の誤りは、そのような人間心理の影響もあるかもしれません。東洋人は「報い」「借り」をどう解釈するかいっぽう、東洋の仏教圏において「報い」は、良いニュアンスも悪いニュアンスも含むフラットな言葉です。そもそも「報い」は神様が下すものと考えられていません。「因果応報」「情けは人の為ならず」という熟語や諺が表すように、行い(カルマ)の結果がただ返ってくるだけ。良い行いをすれば良い結果が返ってくる、悪い行いをすれば悪い結果が返ってくる。この通り自然法則、物理学的法則と同じような当然の現象として解釈されています。言わば罰もご褒美も、自分自身が下しているようなものです。※情けは人の為ならず →正しい意味「借り」も同様で、良いニュアンスも悪いニュアンスも含みます。「借り」とは「行う義務があるが、まだ行っていないこと」。義務と聞くと反射的に嫌だと思い逃げたくなってしまうかもしれませんが、単に返すべきことを返すだけなので悪いことばかりではありません。インド占星術における実占の解釈参考として、インド占星術家が実占でラーフ&ケートゥをどのように解釈するかを見てみます。一般のインド占星術家は、ラーフ&ケートゥをただ前世を探るために使うわけではありません。(もちろん、輪廻転生に関わることが前提ではありますが)実占では、ネイタルのラーフ&ケートゥを今世の事象として次のように読みます。ラーフ(ヘッド): 欲望現世的な欲望と成功のポイント。ラーフを活かせば現世で成功しやすい。ただし、ラーフの成功は永久的に追い求めてはならない。竜の口はどれだけ食べても内臓がないので満たされることはなく、欲望が止まらなくなり暴走する。ラーフに導かれ生きることは、輪廻転生から解脱できなくなる不幸を意味する。凶。ケートゥ(テイル): 禁欲解脱のポイント。輪廻転生から脱するために禁欲的生活をすること等を表す。ケートゥを目指して生きれば欲を絶つことになるため、現世的成功に恵まれることはない。隠遁、病気を表すこともあり、一般的には凶。ただしケートゥは、高い精神性の実現や学問達成の道も示している。どちらかと言えば、ラーフ(ヘッド)のほうが凶性が強いと感じるのは私だけでしょうか?「現世で成功すること」を単純に「幸運」と解釈するのは、いかにも西洋っぽいな……と思います。その単純さに呆れつつ、何も悩みがなさそうで少々羨ましくもなります。ただ西洋人の誤解に従ってヘッド的な成功を求めることは、遠い将来に負債を残すことになるため私はお奨めしません。もし転生の輪から卒業したいなら、今すぐ西洋占星術的な誤解を改める必要があります。次ページでは過去世リーディングとしての実占法をご紹介します。吉野圭 著 http://fo.kslabo.work/